一般感染症(急性扁桃炎、扁桃膿瘍、伝染性単核球症、季節性インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、細菌性肺炎、感染性腸炎、尿路感染症など)、性感染症に対応しております。発熱外来室での診察となりますので予め予約をお願いいたします。
感染症専門医によるHIV感染症診療も対応可能となっております。

発熱外来フロー

Afterコロナの世界では、「コロナかそれ以外か」ということに主眼が置かれていますが そういった視点では時に危険な発熱疾患を見逃す可能性もあるため注意が必要です。
当院では常勤、非常勤医ともに臨床感染症、臨床免疫学の適切なトレーニングを受けており発熱外来を得意としています。
当院では次のようなフローで発熱診療を行っております。

感染症

各フローの詳細

①感染症としてFocusを探す

まず発熱疾患の多くは市中感染症(日常生活で罹患する感染症)です。
ウイルス感染は多臓器に感染し、細菌感染は単一臓器に感染します。
その原則をもとに感染している臓器を診察で推定します。

②感染巣特異的な検査

臓器別に感染する可能性の高い微生物はこれまでの経験からある程度推測でき、流行状況や臨床経過、検査結果をもとに診断します。

③抗菌薬、抗ウイルス薬治療

推定と検査結果が一致した場合は診断として抗菌薬や抗ウイルス薬を投与します。
または診断まで時間を要する場合は治療的診断として治療を先行することもあります。

④海外渡航歴、渡航地域、経過に応じて検査

海外渡航歴がある場合は、日本に生息しない微生物で感染を来している場合があります。
代表的な例ではデング熱、マラリア、チフス・腸チフス、レプトスピラ症です。
濃厚に疑われる場合は提携する高次医療機関の感染症センターへご紹介します。

⑤~⑦経過や検査結果から感染症ではない発熱疾患の場合もあります。

⑤自己免疫疾患

関節リウマチや血管炎などの自己免疫疾患では膠原病らしい身体所見や自己抗体検査で診断します。
外来で治療可能な場合は当院で治療しますが、成人スティル病のように高用量ステロイドや免疫抑制剤が必要な場合は連携している総合病院の膠原病科へご紹介します。

⑥自己炎症性疾患

あまり聞きなれないかもしれませんが、IBDやBechet病などの自己炎症の類縁疾患や家族性地中海熱などの周期性発熱も存在します。
当院では開院3か月ですでにBechet病や家族性地中海を診断し治療しています。

⑦悪性腫瘍の可能性を検討

こちらはあまり猶予はありません。白血病や悪性リンパ腫などの悪性腫瘍です。
疑われる場合は連携している総合病院へ速やかにご紹介します。

我々は発熱疾患を断らず診察いたします。