心臓が本来持つ「収縮」と「拡張」によって成すポンプ機能が損なわれ、臓器潅流が慢性的に低下している状態を指します。原因は様々で不整脈、弁膜症、心筋梗塞後、心筋症などで起こり得ます。
ひとつの検査所見で診断ということはなく、身体診察、レントゲン、心エコー、血液検査などで総合的に診断します。
全身性の浮腫がひどく、呼吸状態に影響が出そうな場合には利尿剤で体の水を尿として排泄させる必要があります。また、近年心不全に適応となったSGLT2阻害剤やアンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI, エンレスト®)などは長期的に見て心予後改善効果があり、耐用性があれば使用が望ましいと考えます。