講演会

東京医科歯科大学の森尾友宏先生の講演を拝聴してきました。

森尾先生は小児難治疾患、希少疾患の病態解明、責任遺伝子の同定、治療法開発に尽力されている日本のトップランナーの先生です。
講演会のメインテーマは「遺伝性免疫異常症（IEI）」でした。
難解だったので詳細は書き起こせませんが、ポイントだけ記載

①新規IEIとしてIKAROS異常症とAIOLOS異常症の概念が広がった

②IKAROSにおいて、機能喪失型のバリアントと機能獲得型のバリアントがある

③新規治療（NICER法）はオフターゲットの変異導入が少ない

④OAS1の機能獲得バリアントによって自己炎症、免税不全症を発症する

一方でまだ以下のような解明されていないことも多いです。

①IEIを成人あるいは高齢で発症する場合のメカニズム

②SLEのような単一遺伝子以外によって起こる複雑な病態の解明

私個人は研究者ではなくいち臨床医ですので、このような概念をしっかり理解することと、感染症や原因不明の炎症を繰り返す患者さんをきちんと診断し治療へつなげることが重要だと感じました。