• 1月 21, 2024

花粉症

花粉症の方の受診が増えてきましたので、今回は花粉症の話です。

花粉症は花粉によって引き起こされる、季節性アレルギー性鼻炎や結膜炎の総称です。
花粉に対するIgE抗体という司令塔が、鼻粘膜や咽頭に不快な物質を産生させます。
診断には必ずしも血液検査の必要はなく、当院では軽症の花粉症の患者さんにはおすすめしていません。(後述するオマリズマブの治療を開始する際には必要です。)

治療は抗原回避→抗アレルギー薬(内服、点鼻薬)が基本です。
眠気が出にくい薬剤も多く上市されていますが、逆に子供がよく眠るので助かるという保護者さんもいらっしゃいます(笑)
内服の種類を変更、併用しても生活に支障がでるようであれば、次のステップにすすみます。

ステップA:抗IgE抗体(オマリズマブ ゾレア🄬)
もともと小児重症喘息で使用しており、IgE抗体をブロックする作用のものがですが、重症の花粉症でも適応となりました。
2週~4週間隔で投与し、投与量は体重と血中IgEの数値で決定します。(血液検査はこの段階で必要になってきます。)
費用は自己負担が5000円~70000円程度まで治療量に応じて様々です。
2月から花粉が飛散されるため、1月から治療準備に入ります。

※時折中学受験前の本治療のご相談を受けますが、残念ながら花粉症では12歳以上でないと本剤は投与できません。

ステップB:舌下免疫療法(シダキュア🄬など)
端的に言うと、花粉そのものを長い時間、少量ずつ取り込んで体を慣らそうというものです。当然即効性はないので、長期間内服し花粉症に備えます。
初回投与は院内で経過観察し、その後は自宅で内服していただきます。
慣れてしまえばオンライン診療への移行も可能です。

何れの治療も当院で対応しています。

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