• 2月 4, 2024

節分と誤飲

本日は節分の日です。
当院のお隣の須賀神社さんでは豆まきとお菓子配りが開催され、大勢の子供たちで賑わっていました。
友人の安産祈願に水天宮に行ってきましたが、ここもとても賑やかでした。

さて、本日はこの豆に関する事故、「子供の誤飲」がテーマです。

節分の豆を誤飲する毎年報告されています。たくさん口に含んだうち数粒が気管に入る事故が多いようです。
子供の誤飲は0‐5歳に多く、窒息死や肺炎の原因となる事故です。思い返せば、自分も自分の子供も予測不可能なことばかりしていましたね。

子供の口は大きく開くと約4㎝で、トイレットペーパーの芯の直径くらいとされています。
つまり、トイレットペーパーの芯にすっぽり入るものは誤飲のリスクがあるわけです。
そんなサイズの物は無数にあり、全て気を付けることは難しいと思いますが、個人的な体験も含めて特に気を付けたいものを以下に紹介します。

・ブドウ(大)
・ミニトマト
・ピーナッツ
・スーパーボール

共通点は表面がつるっとしていることです。口のなかで転がして遊ぶ子もいれば、口に入れたまま遊んでしまう子もいると思いますが、ふとした瞬間に気管のほうに入り込んでしまいます。

対策としては食材を半分以下に切る(可能なら1/4)、届く範囲には置かない、食食後はじっとしている
ことが大切です。(お兄ちゃん、お姉ちゃんがいるご家庭では難易度が高いですが)
また、お父さんの晩酌のナッツが床に落ちていないかの確認も重要です。

誤飲を察知するサインは「突然」咳をする、苦しそうにするです。この「突然」な感じが重要です。
異物誤飲では咳や喘鳴(ゼイゼイ)が出現するため、喘息と間違うこともあるようです。
しかし、明確にいつから咳がでているわからない感冒や喘息と異なり、ある瞬間から突然咳が出始めることが特徴です。
また、喘鳴も喘息の息を吐くときの喘鳴ではなく、息を吸うときの喘鳴は気道狭窄のサインですから注意が必要です。

本当に気道がふさがれてしまったら数分で心停止に至るため、早急な処置が必要です。
リンク先にあるような背部叩打法、ハイムリックをこころみます。こどもの救急(ONLINE-QQ) – 事故と対策 – 窒息 (kodomo-qq.jp)
咄嗟の時に行えるようにいちどご家庭で共有しておくと良いかもしれません。

院長 

あんずクリニック浅草橋 03-5829-9706 ホームページ